ジスロマックで垂直感染して血小板が少なくなる感染症

ウイルスが引き起こす病気の中には、垂直感染するものがあります。垂直感染とは、病原体が胎盤によって母親から胎児に感染することです。出産の時に感染することもあります。その垂直感染の代表的な病気がサイトメガロウイルス感染症です。日本人の多くが垂直感染によってウイルスを保有し、潜伏した状態で過ごしているといわれます。サイトメガロウイルス感染症は、小児や成人が初めて感染した場合は発熱や肝臓、リンパ節の腫れなど症状が比較的軽いです。多くは無症状ですが、重症化すると黄疸や出血さらに小頭症や水頭症といった神経の病気にもなります。胎児や新生児は死亡する可能性があり、5歳までに難聴や知能障害、眼の異常などが出る場合もあります。ストレスなどで免疫力が低下すると潜伏していたサイトメガロウイルスが活動を開始します。血小板の減少や網膜炎などは重症化の前兆です。血液は通常1マイクロリットルあたり14万~44万個の血小板を含んでいます。しかし血小板が1マイクロリットルあたり1万~2万個を下回ると出血する確率が格段に上がり、傷を作らなくても出血することがあります。サイトメガロウイルス感染症は血清抗体の測定や尿と血液からウイルスを検出することで、感染が分かります。また妊娠中に超音波検査で胎児に異常があると、羊水にウイルスがいないか検査します。治療薬にはウイルスを死滅することのできる抗生物質が用いられます。ジスロマックは他の感染症でも使われる薬です。特に産婦人科で処方される抗生物質は、ジスロマックであることが多いです。ジスロマックはウイルスがDNAを複製できないように作用するので、増殖を抑制して症状を緩和させます。